はちみつの結晶化はどうして起きる?

2018/02/20
by ましの ひでき

はちみつの結晶化はどうして起きるのか?
ひとことで言うと「はちみつの主要な成分のブドウ糖が、低温になると水分に溶けきれず、結晶になってしまうから」です。

私の店には、はちみつが並んでいますが、冬になると結晶化するものが、いくつか出てきます。
花の種類によって結晶化するもの、しにくいものとありますが、どうしてなんでしょうか?
調べてみました。

はちみつとは?
 そもそも「はちみつ」とは、なんなのでしょうか?どうして、ミツバチは、はちみつを集めているのでしょうか?
正解は、子供のため、若い世代のため、といった感じでしょうか。巣の中には、子供や若い蜂がいますが、蜜をとってくることができません。そこで、大人の蜂が外へ出て、せっせと花の蜜を集めてきます。1匹の蜂で1回、概ね最大で0.04gの花の蜜を運ぶそうです。これらが「はちみつ」になって子供たちのエサになり、また花の咲かない冬には、大人のエサにもなります。

はちみつのでき方
巣に帰ってきた大人の蜂は、若い蜂にこの花の蜜を口移しで渡します。巣の中で働く若い蜂は、この花の蜜を広げたり、小分けにしたり、羽であおいだりして、乾燥・濃縮をさせます。はじめ花の蜜の糖濃度は40%以下ですが、概ね糖濃度が80%(水分20%以下)になれば、保存が効く状態になります。また、蜂の体内に吸われた際に、転化酵素が加わって、ショ糖(砂糖)の水溶液だつた花の蜜は、分解されてブドウ糖と果糖の水溶液になります。

ブドウ糖と果糖
はちみつは、簡単に言うと、ブドウ糖と果糖と水が主要な成分となっています。
このうち果糖は、水によく溶けます。20℃で100gの水に300g以上溶けます。
しかし、ブドウ糖は、水にあまり溶けません。20℃で100gの水に88g程度しか溶けません。
温度が下がると、もっと溶ける量が少なくなります。
比較的、結晶化しにくい(ブドウ糖が少ない)と言われる、アカシアのハチミツでもブドウ糖が全体の約30%含まれています。はちみつは、ブドウ糖、果糖、水、その他(酵素、ビタミン、ミネラル)を含む物質なので、単純に水に対するブドウ糖の溶解度という観点だけでは、比較できないかもしれませんが、水分が20%以下のハチミツでは、結晶化が起きても不思議ではありません。ブドウ糖と果糖の比率は、蜜源の花によって違うため、ブドウ糖の比率が高いものは、どうしても結晶化しやすくなります。

蜂の巣の温度
蜂は昆虫で、変温動物ですので、ある程度の温度がないと活動できないと思いますが、
蜂の巣の中の温度もやはり30度以上あるそうです。なので、おそらく巣の中では、結晶化することは無いと思われます。

はちみつは、寒くなると結晶化することがありますが、これは、はちみつの成分から言えば、当たり前の現象だということが分かりました。容器ごと湯せんしていただければ、元に戻ります。だた、酵素やビタミンの中には、熱に弱いものがあるので、なるべく60℃以下の温度でゆっくり溶かしてもらった方がよいそうです。

参考文献 「ハチミツの百科」渡辺 孝著 真珠書院